3月31日、西陣へ。ほんやら洞で開催中のアトリエサジさんの展覧会を覗き、夕方の予定までに時間があったので、のばら珈琲さんまで足を伸ばしました。
1年ぶりでしょうか。相変わらず、相変わらず、ほんまにほんまに素敵でした。
このお店を開かれているKikukawaさんを、人としてこころからお慕いしております。。もっと言うと、Kikukawaさんのことが好きすぎて言葉が浮かばない。です。ハイ^^;
月1回開かれている「のばら映画会」5月は忌野清志郎のコンサート映像を取り上げているという告知を見て、そこからキヨシローの話に。本を2冊借りました。めちゃ面白くてガンガン読み進めてしまう。
”また会おう!しばらくは君の近くにいるはずだ。”
「瀕死の双六問屋」連載の最初の頃の、文章の最後を締めくくるこの言葉に何度も泣きそうになる。
高校生の時、RCサクセションが大人気で、軽音楽部の男子が熱愛コピーしていました。ユーチューブどころかネットもなく、レコードを買わないと音源が手に入らない時代。原曲よりもコピーバンドの方が先に耳に入ってきてしまい、自称ロック好きとしては、彼らの後追いするのはイヤだったので、ちゃんと聞かずに過ごしてしまいました。
日本のミュージシャンで聴いていたのは、町田町蔵、スターリン。だったか。
その町田町蔵・・・町田康さんが、「双六問屋」の文庫のあとがきを書かれていることが、みょうなめぐり合わせみたいで個人的に面白かったです。
言葉も音もどちらかというと捻ったものを好んで聴いていたわたしには、キヨシローの「授業をサボってぇ、イェ〜」というような歌詞や、お芝居でいうところの「ヤマをあげる」ような歌い方が、ストレートすぎる気がして、こそばかったんだと思う。
でも、そこ、間違ってはいけないと、我らがマチゾーが書いている。
"著者は「戦争はやめよう。平和に生きよう」といった一見、教え諭すようなことを言う。しかし間違ってはいけない。これは忌野清志郎の祈りであり切実な告白だ。彼は瀕死だ。でも瀕死の状態で吐かれた言葉こそが、イエイ、切実なのである。"(あとがきより)
”取り上げてるとキリがないほど名言だらけ”
角野光代さんが、町田さんに続くあとがきで述べている。
全くその通りで、
「これだけは言っっておく。ブルースを忘れないほうがいい」
「中身をみがくほうが大切なことなんだ。それは世界平和の第一歩なんだよ」
とか、書き出すとキリがない。
「どこまでもストレートな人だったんじゃないかと思います。ライブ映像で
『客席の後ろの方のみんなに!』って(ロックのコンサートで)そんなことを言うところが、いいなあって」
とKikukawa さん。この本を貸してくれるときに、わたしに言ってくれました
「ゆっくり読める時に読んで。返さなくても、返してくれても、どちらでもいいですので。誰かに貸したくなったらぜひそうしてください」
Kikukawaさんの切り盛りするのばら珈琲が、どんなに素敵なところか、1つ1つ取り上げているときりがないほど、名店の中の名店であることも、同時に叫んでおきたいです。いえい。
《Information》のばら珈琲京都市上京区上立売浄福寺通西入る蛭子町655
11時半から19時まで 月曜・火曜休み