京都市左京区で 計らずも 3年おきに転居をかさねて
4軒目の住まいの私たち
趣味は「オープンハウスめぐり」なんて時期もありました
土曜の朝 新聞広告を見て 「今日はこことここ行こか」と
プランをたてて さあ出発 どこのオープンハウスを覘いても
大歓迎してくれて 楽しかったです
そんな我らに 吉野の父が言いました
「新聞広告に載っている家なんか、買うたらあかん。家主が直々に
『頼むさかい買こうてくれへんか』と持ちかけてくる物件以外は暴利や」
言いたいことはわかるのですが
そんな話 私たちのところにくるわけがないでしょう
ある不動産会社の方が言いました
「不動産に限って『掘り出し価格』はありません」と
ふむ これには真実を感じました
時期で多少の差はあれど 価格と物件価値は一致していると
安い物件にはそれなりの理由があり いいなと思う物件はやっぱり高い
当たり前です 向こうはプロです
さて ようやく本題です(長くてすみません)
土曜の新聞にどさっと挟まれた広告のほとんどは自動車と住宅と家電製品
そのなかで 住宅関係の広告に ふたつの特徴があることに気づきました
中古一戸建て物件の広告が
単色印刷で紙質も薄いのに比べて
マンションの広告は どれも
重厚な紙に 気合の入ったカラー写真ということ
DTPや印刷事情を知っていれば 「これ、いくらかかってんねん」
と計算したくなります
それらはみな ある種の高級感で覆われているので
貧乏性の私には対象外のものでしたが
bakubakuさんの記事「帰り着くたびに」を読んで
うちの辺りのマンションのコピーはどうだろうと
ピックアップしたくなり やってみました
ここから 地域性や 住まいに求める人々の
夢や希望の一片が見られそうで おもしろい
例えば京都市左京区のK新聞折込み
昨日付けのマンション広告を見ますと:
「絶景秀邸」
「・・・歴史と文化が融けあうエリアに ゆったりと静寂のなかに
佇む贅を尽くした秀邸がいよいよ誕生します」(左京区物件)ええと 文章はそのまま抜粋しています 漢字使いにもご注目ください
「京都の風情を、此処で愉しむ。」
「過去と現代が重なり合い、時空をこえて共存する伝統と革新。」
(左京区物件)
「京・町・家・美・学」
「京、錦小路ー。千年の歴史と文化が混ざり合うこの地に、
京町屋の気品と落ち着きをまとい生まれる風雅なるレジテンス。
日本美は、ここに継承される。」(中京区物件)これに比べて 中古一戸建のコピーは:
「美築!きれいにお使いです!」
「買い物至便・イズミヤまで徒歩3分!」 「システムキッチン付!」
「ペット可」 などなど
むっちゃベタ、いえ
とても具体的な うたい文句が多く
マンション広告がとことん
イメージ先行型であるのと
実に対照的なのです
基本的にベタなもの・古いものが好きなので
中古物件の間取りを見て かつての家主の暮らしぶりや
その家が辿る数奇な運命を想像する方が 楽しくて
これまでマンション広告をじっくり読むことがなかったのですが
また別の深いものを感じ 新しい世界が見えそうな気がして
しばらく考察を試みることにいたしました
長々とすみません
みなさまがお住まい周辺はいかがでしょうか
ぜひ情報をお寄せいただきたくお待ちしております~
ふーん 家ねぇ ふーん わしゃ これで十分じゃが....