4月15日、
まいまい京都2017春のツアー「【新世界】大衆演劇に泣き笑い!加藤わこの新世界ディープ案内」でした。
本家真芸座 片岡大五郎座長と記念撮影週間天気予報も覆して当日は「曇り晴れ」。途中ぱらっと降りましたが、なんとか持ち直し、わが「晴れガイド」記録も更新。人生の運を全てまち歩きの天気に使ってます笑
さてさて、この界隈に詰まった魅力は語りつくせるものではありませんが、わたしはここを
「お芝居小屋のある街」を切り口にご案内させてもらっています。まずは動物園前駅前に集合、JR新今宮駅北に広がる空き地をご覧いただきまして、新世界へ。ド派手な看板の串カツ屋、元気な飛び込みの声。
づぼらやのフグに通天閣をかすめながら、朝日劇場、浪速クラブ。この日のゴールはオーエス劇場ですから、ジャンジャン街を通って、べにや化粧品店に射的コーナー、三桂クラブを窓越しに眺めながら、お昼ご飯のたこ焼きやお寿司を買い、動物園一番街をまっすぐ南下、一路劇場へ。開演15分前に到着。
参加者さんが、劇場近くのお弁当屋さんで「今から劇場行くんです」と言うと、横にいた方が「ああ今日はゲスト来る日や」と教えてくれたそうで「皆さんよう知ってはりますねえ」と。密着ぶりがわかる話ですよね。
そのオーエス劇場、4月公演は
本家真芸座さん。この日は
劇団大川椿裕二座長がゲスト出演、お芝居は通し狂言「三浦屋孫次郎」。大詰め、片岡梅之助総座長演じる孫次郎の20分超える長台詞に、聞き入る客席、静まり返る。。過去2回のツアーでは喜劇
(前回はこちら)、今回は超シリアスな任侠劇。振り幅がほんとすごいのです。
口上挨拶タイム 片岡梅之助総座長と孫(!)のベビー虎龍くん1歳
そして舞踊ショー "やくざ男"から一転 女形姿で舞う総座長
舞踊ショーの終わり頃、椿裕二座長が
「花道一人旅」という、旅役者の思いが込められた歌を歌われました。
「俺はそれでもドサ役者…」元の歌詞では「旅役者」なのだけど、敢えて変えて歌われている。誇り高く。この日初めて大衆演劇を見る方に、この歌を聞いてもらえたことが、嬉しかった。計ったようなこの展開。余計な説明不要に。
ラスト舞踊「一本釣り」ではベビー志月ちゃん、虎龍くんも参加。
「一本釣りだよ〜」の歌詞のところで
お客さんは魚のように釣られる振りをするのがお約束終演後、幕が開いて、この日14歳になる片岡扇竜さんを囲んでハッピーバースディタイム。
「悲しいお芝居を見てもこういう場面があるので最後は笑顔で席を立ち上がれるんですね」と参加者さん。
劇場を出てからのアフタートークは串カツ屋さんで乾杯(写真撮り忘れた〜不覚)。参加者さんからのたくさん質問に、みなさんの関心を持っていただけたことが伺え、話は尽きず。「楽しかった!」のひとことで、当日までの緊張からいっぺんに解放され「ああよかったなあ」と一息つく、この瞬間がガイド冥利につきると言えましょうか。
参加者さんのミッションその1 「客席から舞台を盛り上げよう〜」
のために みなさんに光る指輪をプレゼント(押し付けとも言う笑)実のところ、わたしゃあ小心者なので、たった1回のツアーでも、構想から段取り、各所にお願いに行き、ロケハンに回り、2週間くらい前からは週間天気予報とにらめっこ・・という、当日まで予断を許さない状況に心臓が耐えられなくて笑、ドキドキ、くるしーっとなってしまうんですね。
そんなんで毎回「もうこれで最後にしよう」なんて思ってしまうのです が、、、無事ゴールできた瞬間、いっぺんに忘れてしまって、早7年。ガイドをやらせてもらっています。
ひとえに協力いただいた方々のおかげ、こと大衆演劇ツアーは舞台の素晴らしさのおかげに他ならず、感謝感謝のまち歩き。明日はどこの旅の空…とは大げさですが、本当にそんな気持ち。
舞台に立つ役者さんと同じ、自分も一期一会の舞台を務めさせてもらっているようなものと思って、やっています。
以上、長々とすみません。ツイッターでも応援してくださった方々にも重ねてお礼をば、みなさま誠にありがとうございました〜!
「花道一人旅」(歌:沢竜二)
今 目を閉じれば わずかに浮かぶ
懐かしい小屋たち
楽屋で産まれて 舞台で育ち
いつか覚えた 立ち回り
芸で支えて 心意気
俺はそれでも 旅役者
夢を背負って 花道ひとり旅
ただ芝居だけを ひたすら信じ
トラックに 揺られて
流れ流れて 見知らぬ街で
役者の子供と 馬鹿にされ
涙こらえた 事もある
俺はそれでも 旅役者
夢を背負って 花道ひとり旅
見るたびにテンション上がる スーパー玉出のド派手で愉快な大看板